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22/05/18

ヤマト運輸、3Dプリンターを活用しマウスピースを製造・配達

 ヤマト運輸(本社・東京、長尾裕社長)と歯科矯正サービスを提供するDRIPS(同・東京、各務康貴代表取締役)は5月18日、3Dプリンターを活用した歯科矯正用マウスピースの製造・配送サービスを開始した。治療段階に合ったマウスピースをタイムリーに供給し、患者の治療期間短縮や利便性向上を図る。
 都内の羽田クロノゲートに設置した3Dプリンターを活用する。歯科クリニックが診断や歯形のスキャンを実施。DRIPSが運営する「ハナラビ」で、治療計画や歯形造形用データの作成を行い、ヤマトと共有。ヤマトが開発したツールでデータを補正した上で、3Dプリンターでマウスピースを製造し、患者に配達する。
 マウスピースによる矯正は、1~2週間ごとにマウスピースを交換し、少しずつ歯列を動かすため、一人の患者に20~30段階の異なる歯形模型が必要。また患者ごとに形が異なるため、従来は海外の歯科技工所で初期計画に基づき一括生産を行っていた。
 オンデマンドによる製造・配送により、短期間で患者へマウスピースの供給が可能になる。マウスピースは短期間で交換することで、治療期間が短くなることが分かっており、患者の治療期間短縮につながる。また、治療計画の変更によるマウスピースの廃棄も防げる。
 今後、ヤマトのネットワーク上に、3Dプリンタをさらに設置。全国へとサービスを展開する計画。