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22/05/05

住友倉庫、海運事業会社をシンガポールのスワイヤーグループに譲渡

 住友倉庫(本社・大阪市、小野孝則社長)は6月、孫会社で海運事業を手掛けるウェストウッドシッピングラインズをシンガポールの海運大手スワイヤーシッピンググループに譲渡する。業績変動の大きい海運事業を切り離し、物流・不動産業に経営資源を集中する。
 ウェストウッドは、日本・韓国・中国/訪米北西岸航路サービスを提供している。現在、所有船4隻と傭(よう)船3隻の計7隻を運行していて、北米からの林産品や日本からのプロジェクト貨物やコンテナ貨物が主な積み荷となっている。
 近年同社は、ベース貨物となる新聞巻き取り紙や林産品の減少でコンテナ貨物へ依存する割合が上昇。コンテナ運賃の市況に業績が左右されやすい状況となっていた。そのため、着実かつ持続的な成長を目指す住友倉庫の経営方針と相反する状況が生まれていた。
 そこで住友倉庫は、ウェストウッドグループと所有船4隻の売却を検討。シンガポールの海運大手スワイヤーグループが、最適であるとし、売却を決定した。売却額はウェストウッドグループが1億4500万米ドルを上限とし、2022年業績によって決定、船舶は4隻で3130万米ドル。
 また今回の譲渡を機に、住友倉庫とスワイヤーグループ戦略的パートナーシップを構築する。