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22/04/05

遠隔点呼、4月1日から申請受け付け

 国土交通省は4月1日、遠隔点呼の申請受け付けを開始した。トラック、バス、タクシーの全企業が対象で、当面は申請書の提出期限を設けながら、段階的に運用する。ICT(情報通信技術)を活用した高度な運行管理を広げ、ドライバーと運行管理者の負担軽減を図りつつ、正しい点呼を確実に行ってもらう。
 遠隔点呼は従来Gマーク(安全性優良事業所)取得企業などの「優良事業者」に認めていたIT点呼を、それ以外にも広げる制度。機器・システム、施設・環境、運用上の順守事項で定めた要件を全て満たすことが条件で、国交省はリーフレットを作成し、イラストや図表を交えて解説している。
 遠隔点呼の実施には営業所単位で、所管する運輸支局に申請書を提出することが必要になる。その後、運輸支局が書面や、必要に応じて現地調査を行い、要件を満たしているかを確認。最終的に四半期ごとに開かれる運行管理高度化検討会に報告して実施を認める。

締め切り設け段階的に運用

 申請は1日に始まり、7~9月の間に遠隔点呼を実施したい場合は、5月31日までに提出することが必要。10~12月の間に開始する場合は8月31日までに、来年1~3月の場合は11月30日までとなる=表。
 IT点呼と同じく、遠隔点呼も一度認められると、途中で取り消しがない限り、更新は不要。国交省は遠隔点呼の普及状況などを確認しつつ、必要に応じ、より使い勝手の良い制度とする考え。
 また遠隔点呼の普及に向け、今年度は運送企業に行った調査を基に、ニーズの高かった項目の検討を開始する。一例が待合所などからの遠隔点呼で、営業所や車庫以外からも行えるかを考えていく方針。他にも、協同組合などに運行管理者を置いて遠隔点呼を行うことや、軽貨物の運送企業にも遠隔点呼を広げられるかについても検討する。