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22/03/30

商船三井、バイオ燃料で大型フェリーを試験航海

 

商船三井フェリーの尾本社長(左から4人目)ら関係者

 

 商船三井(本社・東京、橋本剛社長)はこのほど、バイオ燃料を活用した大型フェリーの実証試験航海を茨城県の大洗港で実施した。温室効果ガス実質排出ゼロに向けた取り組み。環境負荷低減に貢献し、持続可能な地球社会の実現を目指す。
 今回の試験航海では、商船三井フェリー(同・同、尾本直俊社長)が運航するフェリー「さんふらわあ しれとこ」で、ユーグレナが販売する次世代バイオディーゼル燃料を使用した。
 同燃料はバイオマス(生物資源)が原料で、船舶のディーゼルエンジンでも内燃機関を変更せずに使用できる。従来使用されてきた重油と比べて大気汚染につながる硫黄分を含まず、SOx(硫黄酸化物)規制に対応する。また、バイオマス原料は成長過程でCO2(二酸化炭素)を吸収し、燃焼段階のCO2排出量を相殺。カーボンニュートラル(炭素中立)に貢献する。
 商船三井グループは2050年までに、二酸化酸素排出量実質ゼロの達成を図る。今回は「日本をバイオ燃料先進国に」との目標を掲げるユーグレナ社に賛同し、同試験航海が実現した。