• 物流企業

22/03/29

三菱倉庫・新中計、営業利益200億円を目標に

 三菱倉庫(本社・東京、藤倉正夫社長)は2025年3月期までの中期経営計画で、営業利益を22年3月期比16・3%増の200億円の目標を掲げる。主力の物流事業強化に取り組むとともに、高付加価値サービスの開発を進め高利益体質の構築を図る。
 「医療・ヘルスケア」「食品・飲料」「機械・電機」の重点3分野に「新素材」を追加。強みとする医療品分野で、高付加価値な独自サービスを展開すると共に、EC(電子商取引)への対応や、自働車の「CASE」の進展に伴う部品物流の取り扱い拡大を進める。
 マーケティング活動の推進による新規顧客の獲得や、新ビジネスの創造を進める。また適正料金収受による利益率の向上にも努め、物流の稼ぐ力を強化する。
 海外事業では、21年3月期の海外売上高比率11・2%を25年3月期は20・0%へと拡大する。変化するグローバルロジスティクスに対応した体制を構築。フォワーディング業務の拡大を図りつつ、域内での物流事業も強化し、相乗効果での海外事業拡大につなげる。また人材面では、現地人材の活用も進める。
 先端技術の活用も積極化する。各種業務の効率化を行うと同時に、物流プラットフォームの構築を図り、社会的課題解決と事業成長の実現を目指す。
 内政面では、効率化を進めると同時に、社員満足度の向上や多様性確保を図る。災害や、感染症などの不測の事態に備えたリスク管理体制の確立も行う。
 中計最終年度となる25年3月期の売上高目標は22年3月期見込み比4・0%増の2600億円。営業利益は同16・3%増の200億円を目指す。