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22/03/24

キリンGロジ、事前出荷情報で「検品レス」を推進

 キリングループロジスティクス(本社・東京、山田崇文社長)は事前出荷情報を利用したトラック単位での「検品レス」を推進する。今年2月の検証まとめによると、事前出荷情報の導入で配送トラックの拘束時間を年間最大30%削減した。今後も同システムの導入拡大を通じ、物流環境の改善に取り組む。

 配送先からの注文内容を、事前出荷情報として配送トラック単位でまとめる。出荷日や発注番号、出荷数量などの商品情報を事前に配送先に提供し、荷下ろしでの検品を簡易化・効率化。積載した製品の製造・賞味期限の日付がトラック内で異なる場合は、それぞれを集約した「ユニット単位」でデータを送信する。
 同社は2019年から、キリンビール商品とキリンビバレッジ商品の配送で事前出荷情報による検品レスの取り組みを推進してきた。配送先があらかじめ送信された情報で配荷準備できるため、納品時の荷下ろし・検品よりトラックの待機時間を短縮した。

 同社は18年から三菱食品、21年からは日本酒類販売と同取り組みを開始。現在、東北・首都圏・九州エリアを中心に合計15件の配送先で、事前出荷情報を共有し検品レスを導入している。今後さらにデータ送受信システムの改修などを進め、新規配送先への取り組み拡大を目指す。

 

「ASNデータ」を利用したトラック単位での「検品レス」取り組みのイメージ(導入前後比較)