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22/03/23
コールドチェーン、マレーシアで国交省実験
国土交通省は3月中旬から、マレーシアのクアラルンプールでアイス輸送実験を行う。コールドチェーンに関わるパイロット事業の一環。日系物流企業がサービスを現地で事業化できるよう、官民一体で現地の物流課題の特定と解決を目指す。
実験では、クアラルンプール周辺のアイス工場から冷凍倉庫を経て小売店までトラック輸送を行う。物流企業は日系と現地から1社ずつ選んだ。2社のリードタイム、輸送中の温度変化と商品劣化の有無、コストを比較する。
冷凍マグロ輸送も比較
マレーシアでのパイロット事業では、福岡空港からクアラルンプール国際空港へ冷凍マグロを空輸し、トラックで冷凍倉庫を経由し小売店まで運ぶ実験も行った。
現地の物流企業が行ったケースでは、冷凍倉庫での冷凍マグロ入出庫時にドックシェルターを使用せず外気に触れた状態での作業が見られ、クアラルンプール空港から冷凍倉庫を経て小売店に運ぶ際に荒い運転で荷崩れが一部あった。
実験結果は3月末までにまとめ、4月以降の物流政策対話でマレーシア政府に改善を求める。国交省は以前からコールドチェーンの改善に関わっているマレーシアなどアセアン5カ国を、重点的に改善を図る国と位置付けている。