• 行政・業界団体

22/03/23

おむつ・生理用品パレ化、23年度までにT11型で実施

 国土交通省は2023年度までに、おむつ・生理用品メーカーから卸までの輸送でT11型パレット活用を目指す。荷量の多いブランドを対象に、トラックドライバーの労働環境改善を目指す。
 紙おむつと生理用品はほぼパレット化できておらず、手荷役が主流だ。国交省はT11型パレットに統一するか、品目ごとに最適なパレットを活用するかを有識者検討会で議論していた。
 パレットサイズはT11型がISO(国際標準化機構)やJIS(日本産業規格)に準じており、おむつ・生理用品メーカー・卸の自動倉庫で主流サイズとなっていることを踏まえた。16日の会合でまとめたおむつ・生理用品物流の行動計画にも明記。随時、進ちょくも確認する。

保管場所や積み替えで懸念

 今回の決定は、2月に大王製紙工場倉庫・物流センターからあらた物流センターへのおむつ・生理用品輸送で行った、0525型(縦1050×横1250×高さ100ミリメートル)パレットを活用し実験の結果を踏まえた。
 荷量が多い品目に合うパレットとして0525型を選んだが、昨年度に栃木地方協議会で行ったT11型パレットの実験結果と比較した場合、積載率がT11型より向上したものの、工場や物流センターでの新たな保管場所の確保、既存のパレタイザーや自動倉庫が使えず積み替えが増加することが懸念事項として上がっていた。
 おむつ・生理用品はブランドが多様なため、各メーカーでよく売れているブランドは23年度までにT11型活用を目指し、その他の品目も順次、パレット化する。今後、さらなる物流生産性向上へ、国交省は小売りも含めた取り組みも検討する。