- 物流企業
22/03/18
セイノーHDら、阿賀町でドローンを使った配送実験を実施
セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)は3月14~18日、新潟県阿賀町で行われたドローン物流構築に向けた社会実験に参加した。高齢化が進み日常生活にさまざまな課題が生じている山間過疎地域で、ドローン物流を確立し課題解決につなげる。
実験は、薬局と診療所間での薬品輸送と買い物弱者支援を想定したスーパーからの日用品輸送を実施。この内、薬局から診療所へのルートの一部は、無人地帯での補助者のいない目視外飛行で、高速道路の横断も含む日本初の試み。
医薬品輸送は、町内の2地域にある診療所に町中心部にある薬局から輸送を実施。診療所で診断を受けた上、オンライン服薬指導を行った患者に、片道7・5キロメートルを13分かけて疑似医薬品を配達した。
今後、22年度内を目標に、各社の荷物を集約するドローンデポの設置やドローンの着陸地点を設置し、地上配送や将来のドローン物流実現に向けた準備を進める。
阿賀町は、人口約1万人。中山間地域・特別豪雪地域で、人口減少や少子高齢化が進展している。山間部に集落が散在し、買い物や医療へのアクセスが困難になっている。医療は、県立病院と3カ所の診療所が担っているが、2カ所の診療所は薬局が併設されていない。
実験には、セイノーHDのほか、ドローン開発のACSLやエアロネクスト、KDDI、ドローン配送サービスを手掛けるネクストデリバリーが参加した。