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22/03/10

JR貨物ら3社、樹木物流の「緑配便」を今夏にも本格運用

鉄道による「緑配便」トライアル輸送

 JR貨物(本社・東京、真貝康一社長)と川崎近海汽船(同・同、久下豊社長)、住友林業緑化(同・同、神谷豊社長)の3社は2022年夏、日本通運(同・同、斎藤充社長)と連携し「緑配便」を本格運用する。鉄道、船へのモーダルシフトで二酸化炭素(CO2)排出量を削減し、脱炭素化を目指す。
 「緑配便」とは、幹線輸送をトラックから鉄道や船舶へモーダルシフトして脱炭素化を目指す樹木配送サービス。昨年末から「MiraiGreenCargo(ミライグリーンカーゴ)」というオリジナル開発のコンテナで貨物列車を利用し、樹木を試験的に輸送。今夏にも本格運用の開始を予定している。

ミライグリーンカーゴによる樹木搬入の様子

 JR貨物はミライグリーンカーゴによる緑配便の幹線輸送を行い、川崎近海汽船はRORO船での海上輸送で緑配便の幹線輸送を担う。住友林業緑化は、低炭素物流で運ぶ樹木、環境資材の販売から都市の緑化工事までを行い、日通はトラック輸送を担当する。
 21年末〜22年2月には、輸送中のコンテナ内環境の植物に対する影響や樹木の積み降ろしや運用方法などを検証するため、貨物列車を利用したトライアル輸送を実施。鹿児島~東京間1509キロメートルの輸送で、従来のトラック輸送に比べて約1トンの二酸化炭素(CO2)排出量を削減できた。
 今後は、船舶によるトライアル輸送や、樹木以外の輸送の可能性についても積極的に取り組んでいく。