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22/03/09

セイノーHDとエアロネクスト、美祢市でドローン配送を実証

 セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)は3月3~5日、ドローン開発を手掛けるエアロネクスト(同・東京、田路圭輔CEO)とともに、ドローン配送の実証実験を山口県美祢市で実施した。ドローン配送と陸上配送を組み合わせた「新スマート物流」の社会実装を目指す。
 3日の実験では、「秋芳八代ぬくもりの里」の仮設ドローンデポを出発し、約2・1キロメートル先の半田弁天に着陸。半田弁天の湧水のペットボトルを積み、秋芳八代ぬくもりの里に持ち帰る。水を受け取ったキッチンカーが、湧水で淹(い)れたコーヒーと「ますバーガー」のセット2人前を再びドローンに積み込み。約1・2キロメートル先の栢木公会堂の仮設ドローンスタンドに配送した。
 美祢市には小規模な集落が点在し、人口の4割超が高齢者。商店や飲食店も少なく、買い物などの生活利便性の維持が求められている。一方、運送業界では人手不足や採算性から、特に過疎地域の配送維持が課題となっている。
 両社はこれらの課題解決に向け、行政と協働して地域のニーズを踏まえた最適な物流網を構築する。各社の荷物を集約化するドローンデポや複数のドローンスタンドの設置を目指し、買い物代行、災害時支援、医薬品配送などの仕組みづくりに取り組む。

 

半田弁天湧水を積んで飛び立つ物流専用ドローン(半田弁天脇)

ドローン配送でコーヒーと「ますバーガー」を受け取った住民(栢木公会堂前)