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22/02/22

国交省、フィジカルインターネットの工程表案を提示

 経済産業省と国土交通省は、IоT(モノのインターネット化)やAI(人工知能)の活用で物流情報の見える化、パレットの規格化を図り共同物流につなげる「フィジカルインターネット」の構築に向けたロードマップ(工程表)案を提示した。2040年までに構築を目指す取り組みで、機械化、標準化に焦点を当てた。
 案は取り組みの目的、目指す社会像、実現に向けたロードマップ、目指す成果、結論の5章立て。実現に向けたロードマップは、輸送機器、物流拠点、垂直統合、水平連携、物流と商流のプラットフォーム(基盤)、ガバナンス(統治)、その他の7項目に分けた=表。
 例えば、輸送機器、物流拠点では、将来的な機械化につながる取り組みに絞り、ロボットやドローンの活用、荷受け・配送管理のデジタル化に努める。垂直統合では、SCM(供給網管理)を中心とした経営戦略の構築や物流標準化を推進。水平連携では、ユニットロード(コンテナ、パレット、容器などにまとめられた状態)、EDI(電子データ交換)、コードの標準化を行う。
 目指す成果では、経済効果や、二酸化炭素・食品ロス削減量の目標値を提示。ロードマップ案は委員からおおむね了承を得られたものの、物量増への効果、生産性向上との関連性、地球環境を配慮した消費行動に触れてほしいとの意見が出た。
 3月4日に実現に向けた会合を開催し、意見を基にした修正案を示す。