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22/01/06
国交省自動車局・22年度予算案、飲酒対策など新施策展開
国土交通省は2022年度予算案で、事業用自動車の安全や働き方改革の施策を深堀りする。安全ではアルコール依存症による事故を防ぐため、新たな対策を展開。働き方改革ではドライバーの労働実態把握や、ICT(情報通信技術)で労働時間改善を図る取り組みなどを進める。
飲酒運転に関し、国交省は事業用自動車総合安全プランで事故の根絶を掲げているが、09年の計画策定以来、目標未達が続く。来年度は21年度比同額の5500万円の一部を充て、運送企業がアルコール依存症者の指導監督を行えるよう、ドライバー自身に飲酒の傾向を自覚させる方法を調査する。視野検査、脳・心臓疾患のスクリーニング検査の普及といった健康起因事故の防止策にも引き続き取り組む。
運送企業が安全に役立つ車両機器を購入時、費用の一部を補助する事業には同3%増の8億7900万円を計上。このうち、ASV(先進安全自動車)は昨年6月の千葉県八街市の飲酒事故を踏まえ、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報装置といった従来の装置に加え、アルコールインターロックを対象に加える。
労働実態把握も継続実施へ
安全対策ではこの他、大雪による大型車の立ち往生が相次いだことから、立ち往生発生のメカニズムの解明、防止に向けた啓発ビデオを作成する費用として、新たに2000万円を盛り込んだ。
またトラックの働き方改革推進には、同9%増の9200万円を充て、標準的な運賃の浸透状況を含めた業界の労働実態調査や、ホワイト物流推進運動の啓発活動を実施。各集荷拠点での作業情報管理、最適な集荷ルートの計画など、ICT(情報通信技術)でドライバーの労働時間改善を図る取り組みも調査し、好事例の横展開を図る施策も新たに展開する。
この他、運送企業が自然災害や感染症といった緊急時も事業を継続できるようにするため、同12%減の1700万円を計上。運行管理の高度化には同4%増の2500万円を活用し、点呼の確実性や運行管理者の業務負担軽減につながる施策を展開していく。