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22/01/06
公共交通・物流政策部門、標準化やデジタルで調査
国土交通省公共交通・物流政策審議官部門の2022年度予算案がまとまった。昨年12月20日に成立した21年度補正予算と連動させた「16カ月予算」を編成し、一般会計の総額は21年度比22・4%増の211億4600万円とした。生産性向上へ、標準化やデジタル活用に関わる調査・実証を新たに盛り込んだことが特徴だ。
21年度補正予算では1億500万円を充て、生産性向上に向けた標準化、デジタル活用、農産物輸出拡大に関わる調査や実証を新たに行う。標準化の調査では、国内外の取り組みの現状と課題、車両予約システム導入で生じる課題の把握を目指す。荷主を含む複数企業の連携によるパレット標準化も実証する。
デジタル活用では、物流企業の事務作業を対象に、AIを取り入れたOCR(光学的文字認識)の横展開を目指した調査を行う。導入対象となり得る業務や導入手続き、仕様を調べる他、活用事例と普及に向けた課題も探る。
さらに、2030年までに年5兆円規模の農産物輸出達成に向け、大ロットで高品質、効率的な輸送を拡大できるよう、鮮度保持コンテナのマッチングや、貨物の鮮度検査などの実証を行う。
22年度当初予算6900万円のうち一部を活用し、生産性向上につながるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進や供給網管理に関わる人材の確保・育成状況も調べる。今後、物流企業に求められる人材像を明確にする。