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21/12/27

川近、室蘭―宮古の休止を受け中計を更新

 川崎近海汽船(本社・東京、久下豊社長)は2022年3月期から24年3月期までの中期経営計画で、連結売上高を21年3月期比12・2%増の416億円を目指す。室蘭(北海道)―宮古(岩手)航路の休止を折り込み、20年10月に策定した21年3月期~23年3月期の中期経営計画を更新した。
 内航部門では、24年3月期の連結売上高は21年3月期比3・28%増の270億円、営業利益は約2・36倍の27億円を掲げる。フェリー輸送の宮室航路を休止し、苫小牧(北海道)―八戸(青森)航路に営業力を集中。 定期船輸送は北海道航路・九州航路ともに、紙製品などの大口貨物が減少するなか、新規貨物獲得やコスト削減を図る。不定期船輸送では、新規案件の獲得に取り組む。
 近海部門では、連結売上高は同34・8%増の128億円、営業利益は同11億9100万円増の9億円が目標。今年度上半期からの市況回復が今後も続くとみて、市況にあった船隊整備、商権の維持、コストの削減に努め、収支の安定を目指す。
 投資計画は、近海部門、内航部門およびOSV部門における新造船建造やバイオマス発電事業などに対し、21~23年度の3年間で88億1800万円を投資する。新造船は近海部門で一般貨物船1万3000重量トン型3隻、バラ積貨物船4万重量トン型2隻を予定している。