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21/11/19

ヤマト運輸、機械学習オペレーション導入で業務量予測を高速化

 ヤマト運輸(本社・東京、長尾裕社長)はこのほど、AI(人工知能)サービスを手掛けるエクサウィザーズの機械学習オペレーションを導入。月次の業務量予測のプロセスを自動化・高速化した。高速化はプログラム運用の安定にもつながり、今後も継続的な開発・改善が可能となった。
 経営資源の最適配置を目指し、ヤマト運輸は毎月、全国約6500の宅急便センターの数カ月先の業務量予測に向けた機械学習モデルを作成している。運用モデルは複数で手動実行のプログラムも多く、これまで作業負荷が高い状態が続いていた。
 また、事業部への予測結果報告までの運用スケジュールが短期的で、機械学習モデルの再作成や予測の再分析の面でも課題があった。
 今回のオペレーション導入で、手動実行していたデータ抽出、前処理、学習、予測、評価などの機械学習パイプラインを自動化。運用の高速化で、余裕を持ったスケジュールが可能になり、運用工数も大幅に削減した。
 機械学習プロセス中のプログラムテストも自動化し、効率的な運用・開発の月次サイクルを構築。さらに機械学習モデルのプログラムのバージョン管理も刷新し、プログラムの運用も安定した。
 ヤマト運輸の中林紀彦執行役員は「導入で機械学習モデルの運用が安定すると同時に、継続的なモデル開発および精度改善が可能になった。このプラットフォームと様々なデジタルサービスを組み合わせ、機械学習の価値をビジネスに活かしていきたい」とコメントしている。