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21/11/10
NTTグループ、神明HDらと農作物流通DXで共同実験開始
NTT(本社・東京、澤田純社長)グループはこのほど、コメ卸最大手の神明ホールディングスなどと農作物の効率的な輸送の実現に向けた共同実験を開始した。デジタル技術を活用した未来予測で、農家の収益安定化やトラックの積載率向上を目指す。
実世界とサイバー空間を結びつける「デジタルツイン」技術を活用する。生産者や卸、小売りなど各事業者が参加し、農作物流通のDX(デジタルトランスフォーメーション)化に取り組む。卸売市場に集まる取引データや気象情報などの生産予測、消費動向の変化などのデータを組み合わせて未来予測し、効率的な取引を実現する。
この仕組みにより、現在より1週間程度早く売買が成立する見込み。生産者は需要に応じた農産物の生産を行い、収益の安定化につなげる。また、輸送トラックの積載率向上により、全体の輸送量を約35%の削減も目指す。
現在、国産青果の9割は市場流通で売買されており、市場には需要に関係なく農作物が集まり、価格や鮮度の低下を引き起こしやすい。また余剰農作物を周辺市場へ再配送するため、追加の輸送コストを生じさせる要因ともなっている。
今後、NTTグループなどでは、共同実験の検証・評価による予測技術の開発を進め、2024年度頃の商用化を目指すとしている。