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21/10/29

メルカリ、物流子会社を設立し新規事業を開始

 フリマサイトを運営するメルカリ(本社・東京、山田進太郎CEO)は10月28日、物流子会社「メルロジ」を設立した。自社施設と連動し、増加する出品物の効率的な集荷物流網を構築。パートナーの物流負荷を低減する。
 メルロジは、本社を都内に置く。代表取締役は、野辺一也CEOと新藤智之COO。資本金は1億5000万円。物流サービスの企画・開発・運営を手掛ける。倉庫やトラックなどの自社アセットを持たず、業務は協力会社に委託する。
 メルカリが持つ月間利用者の取引データを元に、より出荷量が多い場所を特定。現在、全国約1000カ所に設置している非対面集荷可能で全国に1000カ所に設置している「メルカリポスト」と、全国11カ所にあるリアル店舗「メルカリステーション」を基盤に集荷網を構築。専用のこん包資材を導入し、利用者は、メルカリポストなどに裸の商品を持ち込むだけで発送可能になる。
 メルカリポストは2024年までに、全国8000か所に拡大。リペアやクリーニングといった付加価値サービスも提供し、利用者の利便性を高めていく。
 今後、メルカリグループで、店舗向けにEC(電子商取引)プラットフォームを提供するソウゾウの出店者へもサービスを展開。メルカリポストを活用した他社EC商品の返品などの発送対応や、メルカリグループ以外のサービスを使ったネットショップ出店者にも、保管・発送サービスの提供を行っていく。
 メルカリによると、現在の日本の年間宅配流通量50億個に占めるメルカリの割合は5~10%。コンビニ発送の内約8割はメルカリの出品物となっている。メルカリは、物流子会社の設立で、技術を駆使しつつ、物流網効率化につなげたい考えだ。