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21/10/26

国交省・低温物流の国内規格、タイとインドネシアで普及へ調査

 国土交通省は今年度、BtoB低温物流の品質管理に関する国内規格「JSA―S1004」をタイ、インドネシアにも展開するため、規格取得条件や各国の政策、規格認証体制、消費動向に関する調査を行う。調査結果を基に、来年3月末までに2カ国でのアクションプラン(行動計画)を策定する。
 JSA―S1004は、適切な温度・衛生管理やセキュリティーについて定めた規格。国内の高品質な物流をアジアでも展開するため、日本規格協会が昨年7月に発行した。
 今年度は既に輸配送に関わる規格があるタイと、規格策定へ準備中のインドネシアを対象に、事情を踏まえた取り組み内容の提案に向け、調査を行う。
 具体的には、2カ国の物流業界団体と物流企業に輸送・保管時の品質確保、設備などの規格取得条件と課題を尋ねる。現地の認証機関には審査時の課題についてヒアリングする。
 政府には規格取得促進に向けた補助、食品の安全・衛生対策に関わる政策、消費者への啓発方法を聞く。2カ国の冷凍・冷蔵食品の消費動向も調べる考えだ。
 国交省は、以前から低温物流の改善に関わっているインドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアを重点的に普及を図る国に位置付け、昨年度は、マレーシア向けの行動計画を策定した。