• 行政・業界団体

21/10/05

人材獲得の一助に

約3万5000枚が頒布された認証ステッカーの見本

 国土交通省が昨年、トラック・バス・タクシー各社の働きやすさを見える化する目的で開始した、働きやすい職場認証制度。ハローワークの求人票や認定推進機関の求人サイトを通じ、求職者に認証をアピールできることから、ドライバーの獲得に役立っているようだ。

 同認証は、第三者機関の中立的・客観的評価を基に、職場環境の優良性を求職者にアピールできる利点がある。初年度となった2020年度、トラックで1718社が認証を受けた。実施団体の日本海事協会によると、「(認証の取得が)若年層の採用や採用人数の増加につながっているようだ」と話す。自社のホームページに掲載するなど、積極的に認証取得をPRする企業があるという。
 PRの後押しもある。認定推進機関のディップは来年5月まで、運営する求人サイトで「働きやすい」企業特集を展開。認証企業が検索できるほか、「休日休暇の充実」「女性がうれしい環境づくり」といった認証企業の取り組みを紹介している。
 認証ステッカーの活用も増えており、海事協会は既に約3万5000枚を頒布した。「Gマーク(安全性優良事業所認定)のように車両に貼っているケースを見掛ける機会が多くなれば認知度が高まり企業のアピールにつながる」(海事協会)。
 国交省や学識経験者、事業者団体、労働組合などで構成する認証制度運営委員会では、さらなる取得メリットを検討中だ。
 今年度の認証申請は10月15日まで受け付けている。