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21/09/29

丸全電産ロジ、長野・伊那倉庫を増強し重量物取り扱い強化

 丸全昭和運輸(本社・横浜市、浅井俊之社長)グループの丸全電産ロジステック(同・東京、若尾正道社長)は、中日本エリアで重量物の取り扱いを強化する。1日、長野県南箕輪村の伊那倉庫営業所に2棟目となる倉庫を稼働。天井クレーンや保税蔵置場を備え、主に重量物の輸出入から保管、入出庫管理、流通加工、こん包、輸送まで行う一貫物流の提供先の拡大を図る。
 同営業所2号棟の所在地は南箕輪村北原1634。1号棟の隣接地を取得し建設した。敷地面積1万2232平方メートル。2階建てで延べ床面積は7086平方メートル。中央自動車道伊北インターチェンジ(IC)、伊那ICから8~9分と交通アクセスが良く地盤も強固だ。
 1階は4690平方メートル。搬出入エリアには40フィート海上コンテナが納まる10メートルのひさしを設置。5トン対応のドックレベラーを2基設けた。21日に諏訪税関から保税許可を取得し、2階を除く7110平方メートルを保税蔵置場として運用可能。通関手続きもその場で行える。
 重量物荷役の安全性、効率性を考慮し、同社初となる5トン、10トン対応の天井クレーン(日本ホイスト製)を各1基導入。ラックによる保管エリアに加え、平置き保管のエリアと輸出用の木枠こん包を手掛けるエリアも広く整備した。
 搬送用エレベーターは2基。2階は2396平方メートルで、主にラックで産機用の部材や電子部品を保管。1・2階とも、床はエポキシ樹脂塗装で防じん仕様とした。

幅広い顧客ニーズの開拓を

 同営業所がある南信地方を含め、長野県は精密機械を中心に製造業が盛ん。日本電産グループにとどまらず、大型の重量物から少量多品種の精密部品まで幅広い顧客のニーズに対応する考え。「中心的な拠点として顧客開拓に注力したい」(若尾社長)。
 親会社の丸全昭和をはじめグループ全体の相乗効果で、中日本エリアの事業拡大を図る営業拠点でもある。丸全昭和の浅井社長は「長野県に工場を持つ既存顧客の製品を輸出する中継基地としても活用したい」と話す。