- 行政・業界団体
21/09/22
国交省、自家用運送の対象拡大し宅配でも利用可能に
国土交通省は1日、自家用車(白ナンバー)による有償貨物運送の対象を拡大した。道路運送法に基づく繁忙期を見直した上で、営業所から近距離に限られた区域での宅配なども、白ナンバーの有償運送を可能とした。
同日、改正通達を施工した。道路運送法では、公共の福祉を確保するため、やむを得ない場合、地域や期間を限って白ナンバーでの有償貨物運送を認めている。1日から国が許可するケースとして、営業所から近距離の限られた区域内で行われる宅配などのラストワンマイル輸送を加える。
改正に合わせ、自家用車を使用できる期間の繁忙期も見直す。これまでは中元、歳暮の配送が集中する夏と冬などを対象としていたが、改正後は新たに「春期」を追加。毎年の3月10〜31日、4月20〜30日、5月6〜15日の間で許可する。夏期、秋期、年末も期間の範囲を見直す。
1台の申請は年90日まで
許可を受けるには、白ナンバーを使う運送企業の申請が必要で、国は使用する台数や運送する貨物の種類と数量、運送期間などを確認。申請できる期間は1台当たり年90日まで。許可は繁忙期ごとに行うが、企業は一括して申請もできる。有償運送を行う自家用車は、許可証を自動車の外部から見やすいように掲示しなければならない。
白ナンバーを活用する際には、運行前と運行後の点呼をはじめ、許可を受けた運送企業に各ドライバーの運行管理を行うことを義務付ける。仮にドライバーへの適切な指導が行われていなかった場合は許可を取り消す。過去に不適切な対応が認められる場合は原則として許可しない。