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21/09/08

日立物流、2021日本パッケージコンテストでダブル受賞

大型装置の国内輸送用梱包材開発

 日立物流(本社・東京、中谷康夫社長)はこのほど、日本包装技術協会主催の「2021日本パッケージングコンテスト」で、最優秀賞に当たる「経済産業大臣賞」と「テクニカル包装賞」をダブル受賞した。保護性や機能性など包装に求められる多くの要件を満たし、かつ経済性や環境にも配慮された総合的に最も優れた技術と評価された。
 経済産業大臣賞を受賞したのは「大型装置の国内輸送用こん包材開発」。製品宛部に緩衝材を取り付けた合板で製品を両側から挟み込み、ストレッチフィルムで固定する専用こん包材を開発した。
 ラッシングベルトの固定作業がなくなり、従来比で作業工数は30%削減、積載率は70%向上し、輸送時に製品が受ける衝撃値も20%削減した。また、積載率向上で二酸化炭素(CO2)排出量を43%削減し、緩衝材をリターナブル運用の仕様にしたことで環境負荷低減に貢献する。
 テクニカル包装賞を受賞したのは「洗濯機下部の組トレイ改善:円弧による辺の湾曲化」で、新型洗濯機の包装開発にあたり、トレイが変形しないよう円弧による辺の湾曲化で耐性を保ち、外側への反発を抑えたもの。段ボール原紙からの切り出し方の変更も行い、作業工数は20%削減し、材料費も20%低減した。また、廃段ボールは25%低減し、環境に配慮した包装となった。
 同社グループは事業・業界を超えた協創領域の拡大を図り、新たなイノベーションの実現を目指すとしている。

段ボール原紙切り出し方法の改善比較