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21/08/12
秡川直也自動車局長、経産省の基金活用で電動車普及策を検討
国土交通省の秡川直也自動車局長は7月30日の会見で、商用車の電動化に関し「トラックでは走行距離、充電時間などがビジネスに合うかがポイント。量産化しないと価格が安くならず、そこは国からの補助、実証実験といった支援を行うことになるだろう」とし、財源に経済産業省の研究開発基金などを充てていく考えを示した。
6月策定の新たなグリーン成長戦略では、国内で販売される総重量8㌧以下の新車の20~30%を2030年までに電動車にする目標。40年には、二酸化炭素と水素を合成した液体燃料「イーフューエル」対応車と合わせ、全車で脱炭素化を掲げた。大型車はまず20年代に5000台の先行導入を目指す。
自動車の脱炭素化に向けた運輸業界の対応では「(議論が始まった)昨年までは本流となるかを見守る状態だった。半年がたち、前向きに考えてくれる企業も増え、感謝したい」と秡川局長。一方で、貨物は配送と幹線輸送で車の使い方が異なることから、「電気でも水素でも燃料を供給可能な拠点の整備が不可欠」とし、経産省の基金を使い、実証実験を行う必要があるとした。
車両価格低減に関しても「価格が高いと普及は進まない。補助も使ってもらえるものでないと意味がない」と話し、同じく経産省の基金活用を念頭に、対策を検討するとした。