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21/08/05

ヤマト運輸、アルフレッサと共同のヘルスケア商品配送でAI活用

 ヤマト運輸(本社・東京、長尾裕社長)は8月、アルフレッサ(同・同、福神雄介社長)と共同で取り組むヘルスケア商品の配送スキームで、ビッグデータ・AI(人工知能)を活用した新システムを導入した。精度の高い業務量予測に基づく配車計画を作成し、効率的な配送の実現を図る。
 配送業務量予測システムでは、アルフレッサがこれまでに蓄積した「販売」「物流」「商品」「需要トレンド」などのビッグデータをAIで分析。顧客ごとに注文数・配送発生確率などを予測する。最大20%の配送生産性向上を見込む。
 配車計画システムでは、配送業務量の予測を基に配車計画を自動作成。ヤマト運輸がこれまでに蓄積した物流・配車ノウハウのほか、渋滞などの交通情報も含めた配車計画で、最大25%の走行距離および二酸化炭素(CO2)排出量削減を見込む。
 さらに、デジタル機能の活用で事前検品できる「パッケージ納品」にシフト。医療機関での対面作業について、最大20%の時間短縮を見込む。
 両社は2020年7月、ヘルスケア商品の共同配送スキームの構築に向けて業務提携した。今回の一連の新システムは取り組みの第一弾で、アルフレッサの首都圏の支店から導入を開始する。今後、全国の支店に順次拡大し、持続可能な医薬品流通ネットワークの構築を目指す。

スキームの全体イメージ