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21/08/03

高速料金見直し、深夜割時間帯拡大を国幹部会が中間答申案で提言

 国土交通省の国土幹線道路部会は7月26日に出した中間答申案で、深夜割引の適用時間帯拡大を含む高速道路料金見直しの方向性を示した。
 深夜割引については、割引適用待ち車両による料金所周辺での滞留や、トラックドライバーの労働環境悪化といった課題を捉え、適用時間帯に走行した分の料金を割引対象とする見直しと共に、適用時間帯の拡大を検討すべきと提言。割引開始・終了時の料金所周辺の車両集中を緩和するため、割引率を段階的に拡大・縮小させる工夫も要するとした。
 全日本トラック協会や日本貨物運送協同組合連合会などの業界団体から割引率拡充の要望が強い大口多頻度割引については、コロナ禍など現下の経済状況を踏まえた拡充と、公平性確保を縮小の両面で、引き続き検討する。コロナ禍の影響で1台当たりの月間利用額が低下し、割引が適用されないケースがあるといった状況を踏まえ、「協同組合など利用者団体の意見も聴きつつ、外的要因に大きな影響を受けやすい契約単位割引と、相対的に影響が小さい車両単位割引のバランスの見直しも検討することが望ましい」とした。
 検討に当たり、車限令違反で割引が停止される仕組みの下、協同組合などの利用者団体が積極的に過積載防止や安全運転の啓発を実施している面にも留意する必要があるとした。