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21/07/06

国交省、紙おむつ・生理用品の手荷役改善に着手

 国土交通省は7月から、紙おむつ・生理用品といった紙加工品の手荷役改善に着手する。パレット化を進めるため、製品サイズの標準化も議論する。他にも、中継輸送の普及に向けた実証実験を行い、ドライバーの労働環境改善につなげる。
 6月18日に合同開催した取引環境・労働時間改善中央協議会と、生産性向上協議会で、国交省が今後の方針を示した。
 紙加工品は、製品サイズが多岐にわたるとともに、容積が大きく単価が安い。手積み・手降ろしの非効率な物流が続き、ドライバーの労働負荷軽減が課題となっている。
 紙・パルプの輸送効率化を目指し、昨年度、栃木県地方協議会が紙おむつ・生理用品などをパレット化する実験では、作業時間が実験前の123分から33分に短縮された。一方で、従来82・8%だった積載率は49・3%に低下し、輸送効率が課題として残った。

他社間の中継輸送もテーマ

 そこで国交省は、今年度の物流改善のテーマに紙加工品を選び、パレット化普及に必要な製品サイズの標準化を含む検討を行う。まずは7月から関係者へ調査を実施。9月以降に実証実験を展開し、来年3月までに標準化アクションプラン(行動計画)を策定する。
 今年度はこの他、異なる企業間で中継輸送を推進するための方策も検討する。効率的にマッチングを行うためのプラットフォーム(基盤)の在り方や、スワップボディー車・ダブル連結トラックの活用に関して話し合い、年度内のガイドライン(指針)策定と公表を目指す。