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21/06/01
日倉協・日冷倉協、自民党との意見交換会で物効法の要件緩和要望
日本倉庫協会(小野孝則会長)と日本冷蔵倉庫協会(的埜明世会長)55月25日、自民党の物流倉庫振興推進議員連盟に出席し、来年度の予算要求・税制改正要望が始まるのを前に意見交換を行った。どちらも今年度末に期限切れの倉庫税制延長を求めたほか、物流総合効率化法の認定要件の拡充を要望した。
物効法では、特定流通業務施設を整備して輸送網を集約する場合、高速道路のインターチェンジ(IC)から5㌔㍍以内、平屋の普通倉庫は延べ床面積3000平方㍍以上といった、総合効率化計画として認める立地や規模などの要件を定めている。認定されると税制特例をはじめとしたメリットが受けられる半面、要件が厳しく、制度のさらなる活用には要件の見直しを求める意見が以前から上がっていた。
立地や要件の見直し中心に
日倉協の小野会長は会合で「倉庫整備には用地取得、建物建設に多額の投資が必要で、投下資本の回収に長期間要し、倉庫業の収益性は極めて低い」と指摘。倉庫税制の延長に加えて、物流拠点の重要性、地域特性に応じて立地や規模要件の緩和を求めた。日冷倉協の的埜会長も「例えば、重要物流道路に位置付けられた高速道路はICから5㌔㍍より拡大してほしい」とし、制度の延長と要件見直しを要望した。
この他、日倉協は営業倉庫に設置された庇(ひさし)部分を、建ぺい率や容積率の算入から外すよう要望。雨天時でも荷さばきが可能な大型の庇は荷役作業の生産性向上や、災害時の一時的な蔵置場として重要な役割を果たすと強調した。日冷倉協は自然冷媒機器の導入に向け、予算や補助率の拡充を求めた。
出席した議員からも実現を求める声が上がり、さらなる物流倉庫の発展を目指し、議連として政府などに提出する緊急決議にも倉庫業界の要望を盛り込んだ。