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21/06/01

凸版印刷、アイオイ・システム子会社化で物流DXに本格参入へ

 凸版印刷(本社・東京、麿秀晴社長)は6月、デジタルピッキングシステム国内最大手のアイオイ・システム(同・同、多田潔社長)を子会社化する。両社の技術・ノウハウを組み合わせ、2021年後半から物流業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)市場に本格参入する。
 凸版印刷が6月にアイオイ・システムの株式の75・8%を取得する。取得額は非開示。今後は、ピッキング・仕分けの合理化需要への対応、各種データの取得と利活用の検討、新規ビジネスの創出などに取り組む。
 合理化需要への対応では、機械化が進む大規模倉庫に対して、ピッキングとロボティクス技術などを組み合わせたマンマシンシステムを構築。中小規模倉庫に対しては各種システム製品を組み合わせた合理的な作業環境を提供する。また、現場作業自体の受託も想定している。
 各種データの取得と利活用では、物流の作業現場や商品の物流工程上のデータを効率的に取得する方法を研究。商品の品質保持や事故防止などにつながる新たな価値の提供で、物流現場の改善や作業効率の向上を後押しする。
 新規ビジネスの創出では、物流工程全体の「見える化」に貢献する新たなサービス設計や、自律型搬送ロボットを活用するビジネスの立ち上げなどを検討。ピッキング・仕分けに留まらず、検品・梱包・配送を含めた一連の物流工程に関わる次世代DX ビジネスの創出を目指す。

中小規模のピッキング・仕分け工程に導入するシステム・機器のイメージ。PPS(プロジェクションピッキングシステム) 、SAS(シャッターアソートシステム)、AGV(自動搬送ロボット)など。