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21/05/18

物流代行、委託先に選ばれるカギはWEB上の情報発信と「強み」の訴求

 EC(電子商取引)を行う小売・卸売企業がWEB上で物流代行を選ぶ際、「自社に合う委託先が見つかりづらい」との課題を抱えていることが分かった。EC需要の増加で物流代行に求められる条件が多様化する中、委託先に選ばれるには、インターネットでの情報発信や自社の「強み」の訴求がカギを握る。
 集客・マーケティング戦略情報のWEBメディア「キャククル」を運営する全研本社のアンケート結果で明らかになった。小売・卸売企業が物流を委託するきっかけは「オンライン売上増に伴う物流業務改善のため」が36・7%、次いで「自社では対応できない物流業務を委託するため」が35・8%だが、各社の個別ニーズに沿う委託先の情報は見つかりにくいのが現状。アンケートで挙がった委託先選定の課題は「コスト感がわからない」が46・8%、「自社サービスに合うのか分かりづらい」が38・5%だった=グラフ1。


 委託先選定で重視する項目は「委託コストを最小限に抑えられるか」が62・4%、「保管方法や設備が整っているか」が40・4%、「自社に合った柔軟なオプションを用意してくれるか」が39・4%の順に多い。また、委託先を検討する際の問い合わせは平均して「3件」が最も多く、32・6%。複数件の問い合わせの理由として群を抜いて多かったのは「いい物流サービスを求めるべく、比較検討したいから」が71・9%だった=グラフ2。

 アンケートは2021年4月30日~5月4日、インターネットを通じて実施。ECに取り組む小売・卸売企業で物流委託を経験もしくは検討している担当者109人の回答をまとめた。