- 行政・業界団体
21/04/27
国交省、脱輪防止で手引改正
大型車の車輪脱落事故を防止するため、国土交通省はこのほど、自動車の点検、整備方法をまとめた手引を改正した。目視で緩みを確認できる製品を利用した新たな点検方法や、ホイールボルトやナットの交換目安の時期を加えた。
手引では日常点検の実施方法として、連結式ナット回転指示インジケーター(ホイールナットマーカー)という製品を使い、緩みを確認してもよい旨を記載。3カ月ごとに義務付ける定期点検では、車齢4年以上の車両で車輪脱落事故が多いことを踏まえ、ホイール・ボルトとナットの交換の目安とし、入念に点検する必要があるとした。
この他、手引では整備の実施方法でタイヤ交換手順や、交換後の増し締めの手順も明確にした。
国交省によると、2019年度に起きた大型車の車輪脱落事故はこれまでで最も多い112件(18年度比38・3%増)。このうち、111件がトラックの事故だった。月別では、全体の67・0%に当たる75件が10~2月の冬期に集中。事故の60・7%(68件)は、脱着作業から「1カ月以内」に発生している。