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21/04/06

国交省、地方協議会の成果反映し現場改善事例集を改定

 国土交通省は今春をめどに、トラックドライバーの長時間労働改善に向けた事例集を改定する。2018年度以降、全国の地方協議会で行った実証実験の成果を反映することで、荷主や運送企業に好事例を紹介し、労働環境改善につなげる。
 事例集は、16~17年度に実施したパイロット事業を基に、取引環境と長時間労働改善のための取り組みをまとめた。改善の進め方、具体的な対応例を盛り込んだガイドライン(指針)と併せて作成し、イラストや図表を使いながら分かりやすく解説している。

18年度以降の取り組み追記

 国交省はその後も、18年度に対象地域を絞って実証実験を深堀りするコンサルティング事業を、19年度に輸送品目ごとに課題、実態を把握して改善策を検討するアドバンス事業を行っており、実施した取り組み内容を事例集に書き加える。
 また、荷待ち回数の多い輸送品目のうち生鮮食品については、熊本県の地方協議会で非効率な物流の原因や、改善策を探る実証実験を手掛けたことから、この取り組みも追記する方針だ。
 国交省は現在、加工食品物流の取引適正化、長時間労働改善策をまとめたガイドラインの改定作業も進めており、発・着荷主と運送企業が連携し、対策を図ることができる環境を整備している。