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21/04/02
日通とドコモ、「点呼・運行前点検システム」の開発を開始
日本通運(本社・東京、斎藤充社長)とNTTドコモ(同・同、井伊基之社長)は4月1日から、「点呼・運行前点検システム」の開発を開始する。運行管理業務の精度向上と、日々の点呼業務の省力化・効率化を実現し、非対面点呼が可能なシステムを構築する。
運転免許証や車検証の有効期限の確認、アルコールチェック、健康状態などをデータ化し活用し、日々の点呼精度を向上させて効率化。宿泊を伴う運送業務における遠隔点呼や、2泊以上の業務時に行う中間点呼へも対応する。またプッシュ通知を利用したワークフロー化などにより、営業所で行っている対面での通常点呼を含め、技術的にはすべての点呼が非対面で行うことが可能なシステムの実現を目指す。
また、運行前点呼で確認が必要な運行車両の日常点検に関し、スマホを活用して点検結果をデータ化する「運行前点検システム」の開発も進める。点呼システムと連携させ、一連の点検・点呼業務の精度を高め効率化する方針だ。
日通は、同システムの開発を通じ、グループ各社や協力会社での点呼・点検の高度化を図る。また、ドコモは、ほかの多くの貨物運送事業者も同システムを活用できるよう、22年度以降に商用化したい考え。
両社は2013年以降、日通の営業用車両の運行管理などに用いる「オペレーション支援システム」の通信回線やスマートフォンの提供をドコモが担当し連携を開始。スマホとクラウドサーバーを使用した「点呼システム」と「運行前点検システム」を18年6月から21年3月まで共同で研究。日通の東京と鹿児島の2事業所で実証実験を展開し、同システムの有効性を確認した。今回開発する「点呼・運行前点検システム」は、これまでの共同研究を発展させたもの。