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21/03/30

国交省の検討会、点呼機器の要件見直しへ

 国土交通省は24日、有識者検討会を開き、ICT(情報通信技術)による運行管理の高度化について検討を始めた。IT点呼の対象拡大に向けた機器の性能要件や、ロボット点呼を認める機器の認定制度をつくることなどが柱となる。4月以降、実証実験やニーズ調査を行い、来年度中に実現可能なものから制度化し、より効率的な安全対策につなげる。
 運行管理の高度化は、新たな事業用自動車総合安全プランで掲げる重点施策の一環。近年、ICTを活用した多様な機器が市販される中、運行管理を高度化することで、運行管理者やドライバーの負担を軽減しながら確実に正しい点呼を行ってもらう環境を整備する。
 各モードの業界団体、大学教授などで構成する検討会では4つのテーマを議論する。このうち、IT点呼の対象拡大については、国の要件を満たす優良企業だけでなく、より多くの企業も営業所間の遠隔点呼が導入できるようにするため、どのような性能を持つ機器を認めるかや、運用時の要件を検討する。
 具体的には4月以降、上期と下期の2回に分けて実証実験を実施。上期はトラック、バス、タクシーの7社が実験に参加し、なりすましの防止、営業所間での情報共有などを念頭に検証する。下期も企業を追加した上で実験を続け、年度内にも機器の性能要件といった制度を構築し、2022年度から新たな仕組みの導入を目指す。

実際に使用し実用性を確認

 また人に代わり機械が点呼を行うロボット点呼は、まず終業時点呼から導入を目指す方針。春以降、今後募る実証実験の参加企業にAIロボット点呼機器を使用してもらい、法令で定める点呼項目を確認できるかなどを検証する。結果を踏まえ、点呼支援機器の認定制度を創設し、早ければ22年度中にも実用化できる環境を整備する。
 一方、始業時点呼についてはドライバーの健康状態の確認、運行可否の判断をはじめ、終業時よりも慎重な対応が求められることから、来年度は機器の性能要件や性能評価方法を検討する。これを基に、22年度以降、実証実験を展開し、認定制度の構築を進める。
 有識者検討会ではこの他、運行中の他の営業所のドライバー、車両に運行指示を行えるよう、営業所や運行管理者が満たす条件を検討。運行管理者の業務全てを他の営業所でもできるようにするため、どんな条件が必要になるかも議論する。