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21/03/30

国交省、運管試験の方式見直し段階的にデジタル化

 国土交通省は運行管理者試験の方式の見直しに向けて検討を始めた。段階的に従来のマークシート方式から、テストセンターのパソコンで解答するCBT方式に変更する。今春の試験では一部導入しており、効果を見極めた上で切り替える。
 試験のデジタル化は、受験者の利便性を高めるのが目的。CBT方式は専用のテストセンターが全国各地に用意され、試験日や会場を柔軟に設定できる。マークシートの筆記試験は試験日が休日に限定されたり、地方の場合は遠方の会場まで行かないと受験できない。

会場、受験日を幅広く選択

 今月に行った試験では、一部でCBT方式を試験的に導入し、約1万人が受験。決まった期間の中から平日を含め、受験日を自由に選べるようにし、大きなトラブルもなかったという。国交省は「会場の選択肢も広がり、メリットが大きかったと考える。効果を検証した上で本格化させたい」とし、段階的にマークシート方式からパソコンで受験する方式に切り替えていく方針だ。
 また2年に1度、運行管理者に受講を義務付けている講習についてもデジタル化する考え。新型コロナウイルスの感染拡大により、対面での講義が難しかったことから、国交省は昨年7月、講義方式にビデオ会議システムで講師のいない教室に内容を動画配信する形を追加。自動車事故対策機構をはじめ、これまで9つの認定機関が導入している。