• 行政・業界団体

21/01/14

国交省、全国的な大雪を受け関係団体に対策依頼

 記録的な大雪を受け、国土交通省が運輸業界の関係者に安全確保を呼び掛けている。同省は昨年、運送企業が異常気象時の輸送の可否を判断できる目安を策定しており、適切な安全措置を講じずに運行をさせた場合は必要な指導などを行う。
 昨年12月28日、自動車局安全政策課長名で、全日本トラック協会長と日本バス協会長に文書を通じ、大雪の緊急発表を踏まえた輸送の安全確保を求めた。
 具体的には最新の気象情報、交通情報に注意すると同時に、冬用タイヤの装着、チェーンの携行と早めの装着といった対策を徹底するよう要請。冬用タイヤを装着する際は摩耗劣化の状況などを確認してほしいとした。
 また依頼文書では、適切な安全措置を講じず運行したことが明らかになった場合、指導や行政処分の対象となることも明記した。昨年2月、国交省は異常気象時の輸送の目安を設定しており、降雪では「大雪注意報が発表された時は必要な措置を講じるべき」と規定。視界が概ね20㍍以下の濃霧、風雪時は「輸送を注視することも検討するべき」としている。
 仮に運送企業が中止を判断し報告したにもかかわらず、危険運転を強要する荷主には、国土交通相による働き掛けをはじめ、関係省庁と連携しながら対応する方針だ。