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20/12/18

グリコ・川西倉庫ら、VMIセンター設置で調達物流を最適化

取り組みの概要図

 江崎グリコ(本社・大阪市、江崎勝久社長)、川西倉庫(同・神戸市、若松康裕社長)、国分グループ本社(同・東京、国分勘兵衛会長兼CEO)ら9社は12月16日、グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰で、「経済産業大臣表彰」を受賞した。食品製造の原料を、供給各社と共同管理する新たな物流体制「VMIセンター」の導入で、調達物流を最適化。自動車や小売業界で広く運用されている手法を食品製造業界でも取り入れ、荷主と物流が連携して持続可能な物流モデルを構築した点が評価された。
 VMIはVendor Managed Inventorの略で、供給側による在庫管理の意味。同社が扱う原料の供給元は数十社に及び、従来の輸送体制では非効率な状況が続いていた。そこで、2019年10月、「関東VMIセンター」を稼働。原料の使用計画に基づいて原材料メーカーからVMIセンターに大口配送し、センターから各工場へ共同配送することで高積載率化を実現した。
 供給各社は、同社が出す需要予測をベースに納入量や納入のタイミングを判断し、より効率の良い納品が可能となった。納入回数の減少で同社の荷下ろし業務も効率化され、生産性が向上。トラックの運行回数が減って荷下ろし渋滞も解消され、二酸化炭素(CO2)の削減にもつながった。また、同社の品質基準でパレットを管理したことで、工場での荷下ろしが全てパレット化された。
 川西倉庫、グリコ栄養食品、国分グループ本社、塩野香料、長岡香料、新田ゼラチン、不二製油、松谷化学工業、ヤマエ久野で取り組んだ。