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20/12/15

物流連調査、コロナ対応で非接触化・非対面化などの動きが活発に

 日本物流団体連合会(渡辺健二会長)の、物流業における新型コロナウイルス感染症への対応動向調査によると、半数以上の物流企業が今後の物流事業経営で非接触化、自動化など物流システムの見直しを検討している。
 「ウイズコロナ、アフターコロナ下の物流業経営に必要な対応」という質問に対し、「非接触や自動化など物流システムの見直し」が55・2%。「事務系従業員の出勤体制」が同じく55・2%。「運賃・料金水準の見直し」が34・5%と続いた。
 「コロナ前から、労働力不足で物流機器導入は検討されてきたが、進まないパレット活用も非接触の観点から推進してほしい」などの声が上がった。  新型コロナウイルスの感染状況については55・2%が社内で感染者が発生。10・3%が社内では発生しなかったが協力会社で発生した。社内、協力会社とも発生していないと回答したのは31・0%だった。

 感染症対策としては、現場系業務、事務系業務ともに、「マスク着用の指導・徹底」と「手洗いやアルコール消毒の指導・徹底」が100%。「検温の導入・徹底」は96・6%、「つい立てやビニールなどによる飛沫対策」は89・7%と続く。  今後の物流への影響は、2020年度は特に国内の輸送部門(BtoB)の輸送量・取扱量、収入、利益が減少するとの回答が約7割となった。半面、回答事業者の約3分の1は、21年には輸送量・取扱量、収入、収益が対前年比で増加するとみている。
 今回の調査は、新型コロナウイルス感染症への対応について、感染拡大期から今秋までの間の問題点・課題などを把握し、今後の対応に役立てるために実施。調査方法は、メールまたはオンラインでのヒアリング。9〜10月にアンケート、11月にヒアリングを行った。対象は会員企業81社で、回答状況はアンケート回答者数29社、ヒアリング回答者数は10社。