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20/12/08

国交省、5年間の動き踏まえ実態調査に約款など項目追加検討

 トラック業界の現状を把握する実態調査について、国土交通省はドライバーの労働時間や荷待ち時間といった、5年前に調べた項目以外の内容も盛り込む方向で検討している。新型コロナウイルスの感染拡大が与えた影響や、標準貨物自動車運送約款の届け出状況などが対象となりそうだ。
 実態調査は、2015年9月に行った調査後5年間の状況を確認することが目的。前回調査ではドライバーの労働時間、荷待ち時間、荷役作業の料金収受などを調べており、今回も同様の内容を質問項目とする。
 また、この5年間でトラック行政が大きく動いたことから、新たな質問を加えることができないかも検討する。例えば、新型コロナでは毎月、業界団体を通じて運送収入などをヒアリングしているが、バスやタクシーでも同様の質問をしているため、「トラック特有の課題を調査できないか検討したい」と国交省。
 他にも、17年に改正した標準約款の届け出を行っているかや、今年4月に告示した標準的な運賃の活用状況、考え方についての質問も追加できないか、関係者と調整したい考え。
 国交省は結果を基に、荷待ち時間の長い業種で重点的な対策を検討するなど、新たな施策につなげる方針。実施時期は、運送企業の業務スケジュールも考慮しつつ、閑散期を念頭に調整する。