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20/11/27

セイノーHD、置き配特化の宅配に勝算

 セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)は、新事業として取り組む宅配版LCC事業を「キラーコンテンツになる」(田口社長)と位置付け、経営の柱に育てていく。20日に行った中間決算会見で明らかにした。
 低価格での宅配サービスは置き配に特化して提供する。グループが持つ全国路線網を使い、さらに空いた時間で働いてもらう「ギグワーカー」が配送することで輸送原価を抑える。
 消費者宅への届け方を置き配に限定すればギグワーカーの活用も進むとみる。セイノーHDは4月から独自の置き配「OCCO(オッコ)」のサービスを開始。9月には約1万人がギグワーカーとして登録するリビングプロシードも買収した。

低料金はギグワーカーが鍵

 田口社長は決算会見で、置き配特化による低価格の宅配サービス創出について「(他の宅配業者が)構築しているインフラで展開するのは難しい」と話した。ギグワーカーの活用がポイントになり、自社社員による配送では採算が合わない恐れがあるためだ。
 EC(電子商取引)事業者からの問い合わせは多く、うち宅配料金が割高との声は半数近くに上るとし、今後の事業拡大に期待を寄せた。