- 物流企業
20/11/09
ヤマト運輸、アルピコ交通と松本市で「客貨混載」開始
ヤマト運輸(本社・東京、栗栖利蔵社長)とアルピコ交通(同・長野県松本市、三澤洋一社長)は11月9日、長野県松本市を運行する路線バスのトランクスペースを活用し「客貨混載」を開始する。路線バス網の維持及び物流効率化、環境保全を目的としたもの。
ヤマト運輸が奈川、上高地、乗鞍、白骨地域の利用者に配達する荷物が対象。ヤマト運輸の松本西営業所からアルピコ交通の新島々営業所へ対象荷物を持ち込み、路線バスへ積み込む。
その後、路線バスが乗客と宅急便を乗せて「新島々」バス停を出発し「奈川渡ダム」バス停へ到着。待機していたヤマト運輸セールスドライバー(SD)に荷物を引き渡す。路線バスから受け取った荷物を、ヤマト運輸SDが各地域の利用者に配達する。
アルピコ交通は、車内スペースを有効に活用することによる新たな収入源の確保となり、ヤマト運輸は、走行時間の削減による業務効率化とサービス向上につながる。利用者は地域の交通インフラである路線バスの安定的な維持、ヤマト運輸SDの地域滞在時間が増えることによるサービス向上といったメリットがある。
上高地付近では環境保護のため一般車両の乗り入れが制限されており、路線バスは観光客と地域住民の重要な交通インフラとなっている一方で、地域住民の減少など、路線維持のための収益確保が課題となっている。