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20/10/15

トヨタ×日野の燃料電池大型トラック、22年に西濃・ヤマトらが実験

 ーー大型トラックの二酸化炭素排出量低減へ。トヨタ自動車と日野自動車が開発した燃料電池(FC)トラックの走行実証を、2022年春から開始する。アサヒグループホールディングス、トヨタ、西濃運輸、ヤマト運輸、NEXT Logistics Japanの5社が各社の物流業務で使用する。
 幹線輸送に使われる大型トラックは、十分な航続距離と積載量、短時間での燃料供給が求められる。対応のため、大容量高圧水素タンクを新開発。航続距離の目標を約600キロメートルとし、環境性能と商用車としての実用性の高次元での両立を目指す。
 各社の輸送内容と走行ルートは、西濃運輸が東京支店と神奈川県内の相模原支店・小田原支店との拠点間輸送、ヤマト運輸が東京都の羽田クロノゲートベースと前橋市の群馬ベース間での宅急便の拠点間輸送を行う。
 アサヒグループホールディングスとNLJは、茨城県守谷市のアサヒビール茨城工場でビールや清涼飲料を、東京にあるアサヒビール平和島配送センターで洋酒やワインなどを積載し、NLJの神奈川県にある相模原センターで荷下ろし。帰り荷として関西からの荷物を引き取りアサヒビール茨城工場へ戻る。トヨタは愛知県内の各工場と名古屋市港湾部にあるトヨタ飛島物流センターの拠点間での部品輸送を実施する。
 各社は、地球環境問題を重要な経営課題のひとつと位置付け、製造工程や物流業務での環境負荷の低減を進めている。今回の走行実証などによりFC大型トラックの早期実用化を進め、持続可能な社会の実現を目指す。