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20/09/18

Datumixら、自動倉庫の動きを効率化するAIアルゴリズムを開発

 物流スタートアップ企業Datumix(本社・東京、大住敏晃社長)とトーヨーカネツ(同・同、柳川徹社長)は4月7日、物流倉庫の出庫作業を効率化するAI(人工知能)アルゴリズムを共同開発した。今後、実際の立体シャトル自動倉庫で検証作業を進め、物流のスマート化に向けて新しいテクノロジーの提供を行う。

 実際に物流センターへ納入を行ったトーヨーカネツのピッキング作業者の手元まで商品を運んでくる立体シャトル自動倉庫を仮想空間上に再現した「デジタルツイン」技術で検証を行った。

 通販センターでは、膨大な商品を保管しているため、規模が大きくなればなるほど、ピッキング順序を制御するシステムが複雑化している。そのため人の手によるプログラミングだけでは自動倉庫を最適稼働することは、難しくなっている。

 そこで、出庫指示から作業者の手元に商品を運んでくる過程の中で、商品トレイの集約にかかる時間が出庫処理全体の84・6%を占めていることに着目。この時間を削減するシステムを構築し、従来より約20%削減することに成功した。

 また、この技術は、主に立体シャトル自動倉庫とAGV(無人搬送車)やAMR(自律走行搬送ロボット)への応用で培ったため、さまざまな物流設備や機械での技術応用可能。今後、さらなる多様化・簡素化が予測される物流業界やEC(電子商取引)事業に高い技術と革新性を伴った技術の提供を目指す。

時間予測の技術を使用したAIアルゴリズを反映させたトーヨーカネツの立体シャトル自動倉庫の様子