トラスト、荷札ラベル自動認識ＡＩアルゴリズムの提供を開始

　東大発ＡＩ（人工知能）ベンチャーのＴＲＵＳＴ ＳＭＩＴＨ（本社・東京、渡辺琢真社長）は９月17日、物流で用いる仕分けシステム用の荷礼ラベル自動認識ＡＩアルゴリズムの提供を開始した。ＡＩを用いた計算方法の導入で、見間違いや読み取りミスなどの課題解決を目指す。
　荷札ラベル自動認識ＡＩは①従業員の作業ミス②複数ラベルを読み込める装置が無い③ラベルと物流データが紐づいてない――の３つの課題を解決する。
　従業員の作業ミス防止では、ＡＩによる画像認識技術を導入。iPadなどのタブレット端末をかざすだけで文字を認識することができ、正確に、素早く作業を行える。
　一般的な物流倉庫では、複数のラベルを用いた搬入システムを導入している。だが、複数のラベルを読み込む識別装置がないため作業が煩雑になり、読み取りミスが発生する。そこで、ＡＩに複数のラベルにも対応できるよう学習させ、ラベルの種類に依存せずに文字認識を可能とすることで必要な情報を読み取るようにした。そのためラベルの種類や作業内容の大幅な変更が必要ないため、導入しやすいシステムとなる。
　最後に、ラベルに受注情報など搬送に必要な決まった情報しか記入されず、欠品などの問題が生じた際に手作業の処理が必要となる。これは、画像認識で読み取ったデータを物流システムと自動で連携させることで解決する。欠品などのミスにもＡＩ自らが問題を修正する。
　本システムはすでに現場で稼働する識別装置にも追加で搭載が可能。スピーディーなラベル認識や複雑な処理への正確な対応が期待できる。