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20/09/17

CBRE調査、コロナ下の不動産投資で注目度増す物流施設

 CBRE(本社・東京、坂口英治社長)は、3月と6月の2回にわたり、新型コロナウイルスの感染拡大が不動産投資市場に及ぼした影響について、投資家に対するアンケート調査を実施。投資対象として物流施設への注目が増していることが分かった。
 6月の調査では、「感染拡大は取引に影響があった」と回答した投資家は全体の53%で、3月の調査結果に比べて12ポイント増加。このうち「取引が中止・延期になった」と回答した投資家は37%と同14ポイント増加した。緊急事態宣言中の4月から5月に、中止や延期などに至った取引が増加したと考えられる。
 一方、5月25日に緊急事態宣言が解除されると投資意欲は改善、投資家は投資活動を再開した。6月の調査で不動産投資戦略に対する影響を尋ねたところ、感染拡大前に比べて「投資方針は変わらない」と回答した投資家は全体の75%を占め、3月の調査結果に比べ13ポイント増加した。
 また、6月の調査では「投資対象として魅力的なアセットタイプ(用途種別)」を質問したところ、物流施設が33%で1位となり、32%の住宅、27%のオフィスが続いた。EC(電子商取引)の拡大が加速することへの期待を受けて、物流施設に対する投資家の注目が高まっていることが反映された。一方、オフィスについては、リモートワークの導入などにより、中長期的な需要の見方が分かれてきていることが順位の低下につながったとみられる。