大黒倉庫、ＮＴＴ東日本と安全管理ＩｏＴサービスの実証実験

　大黒倉庫（本社・横浜市、安田靖社長）は９月７日から10月９日まで、ＩｏＴ（モノのインターネット化）で作業員の安全や健康を見守る実証実験を行う。ＮＴＴ東日本と連携し、ウェアラブル端末を使った安全管理ソシューションサービスの有用性を検証する。また、実験を通じて物流センターの労働環境改善や生産性向上を目指す。

 

　実験はＮＴＴのＩＣＴ（情報通信技術）を活用し、同社の鶴見物流センターで実施。作業員が装着したウェアラブル端末および倉庫内の温湿度センサーで、作業中の転倒・転落のほか暑さ指数・心拍数の変化などを見守る。

　データを測定し、クラウド上のシステムで事故の可能性や熱中症リスクなどを管理者に自動で通知する。検証では①転倒・転落の検知感度の正確性②熱中症リスクアラートの正確性③クラウド管理画面での各アラート・バイタルデータの取得－－などを確かめる。

　同社によると、港湾エリアの倉庫作業では作業員が広い範囲をカバーすることが多く、安全や健康管理には特に注意が必要という。また、「夏場には屋内でも熱中症を発症するリスクが高まり、発見・対処が遅れると命にかかわる」とし、今後も引き続き、作業員の職場環境改善に努める。