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20/09/07

米国日通、シカゴの自社倉庫内で医薬品専用温調庫を稼働

温調庫入口

 日本通運(本社・東京、齋藤充社長)の現地法人米国日本通運は9月1日、医療・医薬品に特化した温調庫「NEX PHARMA SOLUTIONS CHICAGO」をシカゴ・オヘア空港近くの自社倉庫内に新設、GDP(適性流通基準)認証を取得し、営業を開始した。
 新設した医薬品専用温調庫の規模は施設面積が602平方メートル。内訳は、前室が222・96平方メートル、温調庫1が189・52平方メートル、温調庫2が142・14平方メートル、冷凍庫が47・38平方メートル。
 定温(15~25℃)、冷蔵(2~8℃)、冷凍(マイナス15 ℃以下)の3温度帯に対応。積み下ろし時の異物混入、温度逸脱を防ぐためにドックシェルターを完備。設定温度を逸脱した場合には、システムによるアラート警報で即時認識ができる。
また、停電時対応の非常用ジェネレーターも配備し、入退室管理システムによる管理、監視カメラの設置による常時監視も実施する。

温調庫室内

 また日通は9月1日、MD LogisticsとMD Expressを子会社化。2社はシカゴと隣り合うインディアナ州に4棟、ネバダ州に1棟の計約9万2903 平方メートルの倉庫を構え、医薬品を中心に、保管・流通加工・全国配送サービスを提供している。
 この5棟の倉庫と医薬品専用温調庫を新設した米国日本通運のシカゴ拠点とを接続させることで、医療・医薬品に適した輸送品質を保ったまま、海外と倉庫を結ぶことが可能となった。
 日通は、今後一層の需要が見込まれる医療・医薬品に対し、GDPに即した設備・運営体制のもと、安全で高品質な温度管理輸送サービスの提供を目指す。