- 物流企業
20/09/04
佐川急便とソフトバンク、自動走行ロボットの配送実験を実施
佐川急便(本社・京都市、本村正秀社長)とソフトバンク(同・東京、宮内謙社長)は共同で、自動走行ロボットによる配送サービスの実証実験を、9月以降に実施する。実験を通して、自動走行ロボットによる非対面・非接触の配送サービスの早期実現を目指す。
実験は、街全体で最先端テクノロジーを活用するスマートシティの構築に取り組む東京都の竹芝エリアで実施。屋外と屋内のそれぞれでロボット活用の検証・評価を行う。
屋外では自動走行ロボットと信号機の連携システムを開発。ロボットが信号機の表示に従って、公道を安全に走行して荷物を配送する実験を実施。併せて走行時の荷物の温度変化や段差などでの衝撃についても検証する。
屋内ではソフトバンクの新本社となる「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」に、自動走行ロボットと館内エレベーターの連携システムを導入。
ロボットがエレベーターに乗って異なるフロアに荷物を配送する実験を行う。オフィスビルや商業施設での自動配送の有効性についても検証する。
また今回の実験では、ロボットの現在地を確認したり目的地に到着したことを通知したりできるアプリケーションを開発する。
両社の役割は、ソフトバンクが①公道走行での保安基準に対応した自動走行ロボットの開発②自動走行ロボットと信号機の連携システムの開発③館内における配送プラットフォームの環境構築④自動走行ロボットによる配送サービスに必要なインターフェースの開発⑤自動走行ロボットの屋内外配送の有効性の検証--。
佐川急便は①自動走行ロボットの屋外配送時の荷物の温度変化や衝撃の検証②自動走行ロボットの屋外配送の有効性の検証③館内物流における配送プラットフォームの有効性の検証④物流企業の観点からの開発成果の評価--を行う。
この取り組みは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の自動走行ロボットを活用して新たな配送サービスを実現するための事業の一環。佐川とソフトバンクの他にも、日本郵便やNTTドコモなど、12社がそれぞれの事業を展開。遠隔・非対面・非接触での配送サービスの実現を目指す。