• 物流企業

20/08/28

日通、倉庫内業務でAMRを本稼働

 日本通運(本社・東京、斎藤充社長)は7月から、都内にある日通品川支店の物流センターで自律協働型ピッキングロボット(AMR)を本稼働した。最先端技術を倉庫内業務に積極的に取り込むことで、ピッキング作業の効率化や生産性向上、作業者の負荷軽減を目指す。
 日通は2018年10月から、倉庫内業務でAMRを導入する際の課題の解決と、より現状に近いピッキング作業を実現するための仕組みの構築に向けた取り組みを開始。AMRの性能向上やピッキング業務における必要な機能の追加など、物流に関するノウハウをRapyuta Robotics社と共有し、改良を重ねてきた。
 また、19年6月からは、ダイキン工業の協力のもと、製品保守サービスのパーツセンター業務を行っている物流センターで実証実験を開始。20年6月に10台のAMRを配置し、実証実験や機能開発を進めてきた。
 今回、本稼働となったAMRは、これまでの実証実験を踏まえ改良した製品。大きさは改良前よりも1回り大きくし、幅60センチ×奥行き60センチ×高さ135センチ、最小通路幅は90センチ。1回の充電で8時間稼働することができ、3Dカメラも備えている。
 従来製品よりも操作性や画面表示を向上。作業の可視化を通じて、誰でも作業を行えるようになり、作業者への業務教育の時間短縮など、間接的な効果も期待できる。
 日通は、「ロボットの利用によって物流業務に一定の効果をもたらすことがわかった。今後は、日々の運用の中でPDCAサイクルを回し、AMRの能力を最大限に活用できる運用を構築しながら、今年度中には他拠点への導入を目指す」とコメントしている。

複数稼働するロボット

導入したロボット