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20/08/04

パルシステム、シャープ蓄冷材で青果の新物流

 パルシステム生活共同組合連合会(大信政一理事長)は7月20日、産地直送青果の新配送システムの運用を開始した。シャープ(本社・堺市、戴正呉会長)が青果物流の適温蓄冷材を開発し、包装資材を扱うタニックス(同・東京、坂本利之社長)とともに配送時の品質保持を検証。パルシステムがトータルオペレーションを構築した。

 パルシステムの保冷配送では従来、冷蔵品・青果とも0度の蓄冷材を使用。蓄冷材と青果の間に緩衝材を挿入し、低温障害などによる青果の品質劣化を防止していた。
 新配送システムでは、青果配送に適した12度の蓄冷材を採用。シャープが液晶材料の研究で培った技術をベースに開発した。適温蓄冷材は、12度で融け、固体から液体に変化する時に周囲の熱を吸収。材料自体だけではなく、周囲の空気や接触している対象物を特定温度に保持する機能があるという。また、保冷容器のシッパー(発砲スチロール)もリニューアルし、断熱性を向上させた。